【その3】


竹林の所有者のみなさんのお話

竹林が荒れた原因は人出がないこと、高齢化していること、頼みはボランティアと。

そして、堀尾アナは追い打ちを掛けるように「竹が異常繁殖している」と。

スタジオ内では、加藤さんがマダケのタケノコを手にされ、“毎年60本から100本のタケノコが出てきます”、 また井上さんは、“ミカン畑が20年の間に竹に占領され、それに不法投棄に悩まされている”と。これは、とても困ったことです。

ここで、アドバイザーとして住民の力で里山を守る実践をしておられる東京農業大学宮林茂幸教授が紹介されました。

堀尾アナ 「竹林の拡大がストップしない理由は?」と。

宮林先生、“竹は日本の植物の中で一番成長力がいいこと、タケノコの節々にそれぞれ生長点があるので、ものすごく伸びる”と説明されました。

続いて、「拡大を防ぐにはどうしたらいいか?」という問いに、

“竹の性質をよく理解して管理すること。人間との共存関係が里山を守る手段であって、竹もその中に入っている。” という説明をされました。

ここで、大変失礼な反論になりますが、先生の“竹の性質をよく理解して管理すると拡大しない”というような意味のご説明にはまったく同意できません。 実は、竹の性質を十分理解し、竹林を理想的に管理したとしても、隣接地との間に何の遮蔽物も存在しないなら、 地下茎はごく自然に隣接する土地へ拡がっていきます。 これは、竹に意志が働き、好んで隣接地へ拡がるのではありません。 単に、地下茎の進行方向がその隣接地に向かったというだけのことであって、竹の持つ生態的特徴ともいえるものです。

ですから、竹林が管理されていても、また放置されていても、地下茎は竹林の内に伸びるし、新しい土地へも拡がるものです。 しかし、そこで重要になるのは、先生の仰る“人間との共存関係が里山を守る手段”です。 つまり、竹林が拡大している最大の原因は、人間が里山(畑、雑木林も含め)を放置したからであって、 人間との共存関係が崩壊したからです。もちろん、竹には一切責任がありません。 ですから、この点では先生のご説明に大賛成です。

そして、番組では、難問解決のキーワードとして;

@「越すに越されぬ10センチ」
A「竹とタケノコは使いよう」
B「竹立てかけてくれた人」
が示されました。
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