散生型竹林(ばら立ち型竹林)


「ばら立ち」とは、それぞれの竹が1本、1本、ある程度の間隔をおいてばらばらに立っている 状態の竹林を指し、植物生態学的には「竹稈がランダム分布している竹林」ということになります。

これは、単軸型のページで図解したように、 地下茎が地中を這うように伸び、その地下茎の節部にある芽が成長して竹稈になるため、 竹稈がばらばらに生えている訳です。

この「ばら立ち型竹林」は、日本で普通に見られるタイプの竹林で、いわば暖温帯地域で生活する 竹類の特徴ということがいえます。 たとえば、モウソウチク林やマダケ林など、一般にどこででも目にするのがこのタイプです。

そもそも、竹類のルーツにあたる熱帯地方の竹類は、次に説明する「株立ち型」ですから、 私たちが日頃目にする「ばら立ち型」の竹林は、遺伝的にいうなら、熱帯性の竹類から進化したタイプということが言えましょう。

写真は、京都で見たモウソウチク林です。


「竹林の姿」へ  「生理・生態」へ