竹とは?


何種類ある? 鈴木貞雄博士は、著書「日本タケ科植物総目録」(1978年、学研)で、 それまでに発表された数百種類のタケ・ササ類を整理され、索引には240種類 程度にまとめられました。
また、著名な竹類分類学者 室井 綽博士は多くの著書の中で「我が国 には600種類ある。」と主張されています。

ずいぶん違うが? これらの違いは、「属・種・亜種・変種・品種」などを植物学的にどの ように考えるかによるものです。したがって、どれが「正しい」とか 「間違っている」と言うようなことではありません。しかし、一般市民の みなさんには、やはり分かり難い状況にあるのは事実です。

私の考えは 私の専門分野から竹類の種類を考えますと、「竹類という植物は、 まだ進化の途上にある地球歴史的に新しい植物であるため、いろいろな 突然変異が起こりやすく、したがっていろいろな<変わりモノ>が現れ るのではないか」と考えます。その<変わりモノ>を分類学的にどのよ うに扱うかによって「種類の数」に大きな違いが生じると言えましょう。

竹? 笹? 我が国では、竹類を「竹」と「笹」に分けて呼ぶのが一般的ですが、 一般市民にとって「竹」と「笹」はどう違うのかとまどいがあります。 事実、私に対する質問で一番多いのは、「これは、竹ですか?  笹ですか?」です。
では、「竹」と「笹」はどこがどう違うのかのいうことになりますが、 これについては、学者間でかなり見解が異なります。その異なる見解の代表的 なケースを紹介します。

まず、鈴木貞雄博士は「タケ類、ササ類というのは分類学上の区分では なく、あくまでタケ科の便宜上の区分にすぎない。分類学上の類別は 属 genus を単位とする。」と述べておられます。つまり、「竹」とか 「笹」というのは、学問的には意味のないことと主張されているの です。

一方、室井 綽博士は「地下茎があって稈が散生し、筍は生長後、 竹の皮が脱落するものを「竹」、竹の皮が腐るまで竹稈に付着し ているものを「笹」、地下茎がほとんどなく、稈が叢生する(群 がって生える)熱帯産のものを「クランプ・バンブー」と提唱さ れています。

そこで、私の答えは 私は、竹類を学問的に竹と笹に分類することには賛成ではないという立場を取っているものの、 室井 綽博士の学説も説明することにしています。

このような「答え」では、言い逃れのようですが、タケ・ササについては諸説あることから、 このように説明するよりほかにないからです。

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