竹の分布

日本の分布

竹類は温暖で湿潤な気候で良く繁殖する植物で、わが国では古くから竹材生産やタケノコ生産を目的に各地で栽培されてきました。
特に、わが国では温暖な九州に多く、竹林栽培面積でみると全国の約7割を占めています。
また、タケノコ生産では福岡県や鹿児島県、また徳島県や京都府にはブランドとして市場で高く評価されるタケノコが生産されています。

ここで、近年(平成元年〜平成20年)の竹林栽培面積(林野庁統計)の推移をみると、下の表のようになります。
すなわち、わが国の竹林面積は竹材生産、タケノコ生産を含め、年々減少しています。
たとえば、平成元年を100としたときの竹林面積でみると、平成10年には70、平成15年では57、そして平成20年ではなんと37にまで減少しています。
ただし、これ以降の竹林栽培面積にかんする統計は発表されていません。

ここに示した統計だけをみても、近年の竹産業がとても衰退してきていることを示すもので、このことをしっかり認識しておかなければなりません。

(単位 ha)(林野庁統計より)

年  次

竹 材 林

タケノコ栽培林

合  計

平成元年を100とした時

平成元年

88,190.0

53,180.6

141,370.6

100

平成5年

61,097.8

46,162.3

107,260.1

75.9

平成10年

59,452.1

38,731.8

98,183.9

69.5

平成15年

56,833.7

23,089.7

79,923.4

56.5

平成20年

34,443.1

18,720.4

53,163.5

37.6


一方、モウソウチク林が勢いよく広がり、造林地や里山に侵入しているとの問題が起きていて、 あたかもモウソウチクが悪者のような印象を与えています。
しかし、かつてモウソウチク林と隣接する山々は互いに人手によって管理されてきましたので、そのような問題は起きませんでした。
それが近年、互いに放置されるようになったために生じている問題ですから、モウソウチクだけが一方的に悪者のように指摘されていることには反論します。

世界の分布

竹類は日本だけに自生する植物ではありません。
世界的には、赤道を中心に北緯・南緯ともに35度までにもっとも多く自生分布しています。
気候が温暖で、湿潤な環境に育つ植物ですから、温暖であっても極端に雨の少ない砂漠や乾燥地域では育ちません。
したがって、雨量が 1,000mm以下の地域での自然分布は稀です。
図が示すように、ササ類の北限はサハリンですが、タケ類の北限は日本です。

世界的な竹林の面積は明かではありませんが、アジアでは中国 340万ha、タイ 81万ha、 ベトナム 148万ha、ミャンマー 220万ha、インド 957万ha? などと言われています。
また、アジアの竹林面積は世界の面積の8割程度を占めるのではないかとも言われています。

竹類の世界的分布を生態気候図上に示した図 (渡辺政俊、1987)
(薄く黒塗りした地域が分布域)


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